実はこれまで原子力発電所付近上空を低空でヘリコプターは飛行することができませんでした。いわゆる飛行規制区域です。「原子力関係施設に対する災害を防止するため」とされています。
ところがあの不幸な平成23年3月11日の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故を受け「万一の事故発生にそなえ、原子力関係施設へも安全にヘリコプターが着陸できる施設が必要」との声が高まってきました。
すでにいくつかの原子力発電所ではその敷地内への「飛行場外離着陸許可」を申請し、国土交通大臣(航空局)はそれを許可しています。ただしこれは応急的な措置であり航空局はこの着陸申請を永続して許可し続けるわけではありません。
農薬散布のため、畑の中にヘリコプターが一時的に着陸するための基準と、いざと言うとき原子力発電所施設内に重要閣僚等が降りたつ着陸帯の基準が同じでよいわけがありません。
あの不幸な事故を二度と繰り返さないためにも、いざと言うときには夜間でも安全な離着陸ができる施設が必要です。不安全な着陸帯でヘリコプターが事故を起こしたのではたまりません。もちろん「炉心上空の飛行禁止」は当然です。
原子力関係施設への、いざと言うときのヘリコプター着陸のための施設設備の基準はまだ存在しません。
私ども航空運用システム研究所では、ヘリポート作りの専門会社エアロファシリティー株式会社と共同で、「安全で機能的な原発ヘリポート」の基準を作り提案することにしました。実は既に複数の原発関連施設からヘリポート設置の問い合わせを受けています。
非公式ではありますが航空局へもこの基準を投げかけています。
今後の原子力関連施設ヘリポート建設に役立つことを願っています。
この提案の詳細に関するご質問やご確認は、ヘリポートに関し、
より深い知識と経験を持っていますエアロファシリティー株式会社へご連絡ください。
